自然と共存した生き方が出来ればアフリカの西クロサイが絶滅、北シロサイも絶滅寸前 IUCN
CNN.co.jp 11月12日(土)12時12分配信
ロンドン(CNN) 国際自然保護連合(IUCN)の最新の調査によると、アフリカの西クロサイが絶滅した。IUCNの絶滅危惧種のレッドリストで絶滅危惧IA類(絶滅寸前)に分類されているクロサイの亜種が西アフリカで最後に見られたのは2006年だという。
IUCNは、クロサイ以外のサイも絶滅の恐れがあると警告している。例えば、アフリカの北シロサイも「絶滅寸前」であり、またアジアのジャワサイも相次ぐ密猟や保護体制の欠如により危機的状況にあるという。
IUCNのサイモン・スチュアート氏は、「西クロサイと北シロサイについては推奨されている保護策が取られていれば状況は全く変わっていた」とし、他のサイを絶滅させないためにも保護策を強化しなくてはならないと訴えた。IUCNによると、19世紀末に100頭に満たなかった南シロサイの亜種が保護努力により現在は推定2万頭まで増加した例もあるという。
また多くの植物も絶滅の恐れがあるという。かつて中国やベトナム全体に広がっていた中国モミは集約農業の拡大の影響に脅かされている。またインド洋上の島々に生息する79種類の熱帯植物の最近の調査で、全体の4分の3が絶滅の危機にひんしていることが分かった。
また海の中でも、マグロ8種のうち5種がIUCNのレッドリストで「絶滅危惧」あるいは「準絶滅危惧」に分類されている。
IUCNのディレクター、ジェーン・スマート氏は「保護策はタイムリーに実施されれば効果があることが分かっている。しかし、強い政治的意志を持って必要な資金をつぎ込み、努力しなければ自然の素晴らしさやその恩恵は永遠に失われる」と指摘する。
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